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皆さんこんにちは!
株式会社関本建設、更新担当の中西です。
さて今回は
~材質~
ということで、主要な舗装材の種類とその特徴を深掘りしてご紹介します。
道路は、私たちの暮らしを支える社会インフラの基礎であり、人とモノの流れを円滑に保つ“動脈”のような存在です。そんな道路を構成する重要な要素のひとつが「舗装材」、つまり道路の“材質”です。
一見どれも同じように見える道路ですが、その構造や材料は、通行量・車両の種類・気候条件・周辺環境など、さまざまな要因を考慮して選定されています。
目次
まず、舗装材の特徴を理解するには、道路の構造を知ることが重要です。道路は通常、以下の層で構成されています。
表層:車両が直接接する最上層。耐摩耗性や滑り抵抗性が求められる。
基層:荷重を分散するための中間層。舗装の寿命に大きく関係。
路盤(上層・下層):構造全体を支持する層。荷重を地盤へ効率的に伝達。
路床(地盤):舗装の最下層で自然地盤や土工によって整備。
この中でも、表層に使用される舗装材は、道路の機能性・安全性・耐久性を決定づける非常に重要な要素です。
日本で最も多く採用されている舗装方式。表面が黒く、柔軟性があり、施工性に優れる。
柔軟性があり、小さな地盤変動にも対応
比較的低コストで施工が早い
再生アスファルトとしてリサイクル可能
耐水性・防滑性の高い合材も多い
一般道路、高速道路、住宅街の生活道路など
密粒度アスファルト混合物(標準)
排水性舗装(雨天時の視界確保・水はけ向上)
高耐久アスファルト(変形やひび割れに強い)
白っぽく、硬質な表面が特徴。耐久性が極めて高く、重交通路線や空港、港湾などに多く採用される。
耐荷重性・耐摩耗性に優れる
耐久年数が30~50年と長い(アスファルトの約2倍)
照り返しによる視認性が高い
冬季は凍結しやすいデメリットもある
工場敷地、バスターミナル、港湾、高速道路の一部
初期費用が高く、施工に時間がかかる
地震や凍結によるひび割れリスクあり(目地設計で対策)
色と形の組み合わせが可能なブロック状の舗装材で、美観と水はけに優れた舗装方式。
意匠性が高く、公園や歩道などに適する
透水性タイプは雨水の地中浸透を促す
破損時に部分的な交換が可能
歩道、駅前広場、公園、公共施設のアプローチなど
重交通には不向き
雑草や沈下への対策が必要
アスファルトやブロックの一種で、雨水が舗装表面に溜まらないよう設計された機能性舗装。
水たまり・スリップの防止
ヒートアイランド現象の軽減
下層への雨水流入による都市型水害の緩和
歩道、自転車道、住宅街、景観道路
汚れが目詰まりを起こすと性能が低下する
定期的な洗浄や保守が必要
弾性に富み、安全性の高い歩道用舗装材。特にバリアフリー化に対応した場所で多く使われる。
転倒時の衝撃を吸収しやすい
デザイン性が高く、色分けが可能
防音性・透水性にも優れる
保育園や小学校の園庭、ジョギングコース、点字ブロック周辺
耐久性はアスファルトに劣る
高温で変形しやすい場合もある
舗装材の選定には、以下のような多様な要素が関係します。
交通量と車両の種類(軽車両・大型トラック・バス)
自然条件(気温差、積雪、降水量、地震)
周囲の景観や環境保護
施工コストとメンテナンス費用
耐久性・安全性・利便性
近年では、ライフサイクルコスト(LCC)を考慮した舗装設計が主流となりつつあり、初期費用だけでなく、維持管理・補修のしやすさも重視されています。
道路舗装は、私たちが毎日当たり前のように歩き、走っているその「足元」を支える技術です。使用されている材料や構造には、数十年先を見据えた設計思想と技術力が詰まっています。
単なる「道をつくる」だけでなく、安全・快適・持続可能な都市や社会をつくるために、舗装材の選定はますます高度化・多様化しています。これからも、より強く、優しく、美しい道を目指して、道路材の進化は続いていくでしょう。
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